日本の地方ホテルを再生するコワーキングスペースの可能性
/Translated by Shiho Baisho
パンデミック後の日本へのインバウンドツーリズム復活に伴い、私は再び様々な地域活性化プロジェクトに関わることになった。最近の一例として、日本の有名なゴールデンルート(東京、名古屋、大阪、広島など)以外の都市にある昭和のホテルが、現代の海外観光客を惹きつけるためのアイデアを出す手助けをしている。
私のコアとなるアイデアは、オンラインプレゼンスを一から構築することだが(当社最新プレゼンテーション資料の無料請求はこちら)、最近豊川市を訪れた際に、苦境に立たされているホテルが新たな収入を得ることができるもう一つの方法を思いついた。それは、従来は宿泊ゲスト用とされていた古いビジネスセンターを、一般に開放しコワーキングスペースに変えることである。幸いなことに、豊川グランドホテルではこのアイデアが実現されていた。
ホテルが個人事業主をどのように救ったのか
個人事業主の私は、外出先で仕事をすることが多い。お盆休みの間、私は豊川で仕事に適したオフィスが必要であった。この記事を書いている時点では、豊川市内にコワーキングスペースは数カ所しかない。しかし、そのうちのひとつを除いては休業中だった。驚いたことに、休業中でなかったのは街の北端に位置するホテルであった。それが 豊川グランドホテル内のSquare66だ。
このホテルの外見に騙されてはいけない。外観は昭和の名残のように見えるかもしれないが(内部も同様)、Square66は東京にあるものに匹敵する最先端のコワーキングスペースなのだ。実際、多くの東京のコワーキングスペースとは異なり、特典の多くは無料だ。ノートPC用のセカンドスクリーンモニターやパーテションは先着順で利用できる。
もちろん、オープンシート、フリードリンク、高速Wi-Fi、プリンター/スキャナーなど、コワーキングに必要な基本用品はすべてカバーされている。これらすべてが1日1,100円(時間料金プランもあり)という、東京価格とは全く違う料金で利用できる。
コストセンターから収益源へ
このコワーキングスペースやホテルを宣伝するためにこの記事を書いたわけではなく、特段このホテルと取引があるわけでもない。その代わりに、この最新の設備を紹介することで、日本の他のホテル経営者が、単に宿泊客を増やすだけでなく、不動産や施設の賢い活用法を考えるきっかけになればと願っている。
成長産業のひとつであるコワーキングスペースは、実際は誰にも使われていないビジネスセンターの維持管理に時間を費やしている既存のホテルスタッフを活用して、月会費収入だけでなく、四六時中収益を生み出すこと可能性ができる。コワーキングスペースは、単に宿泊場所を必要とする旅行者から顧客層を広げ、十分に活用されていないホテル施設を地域のビジネス・コミュニティの拠点に変えることができる。ホテルに必要とされるのは、たった一度の改装だけだ。
このコンセプトはこれだけに活かされるではない。想像してみてほしい、90年代のビジネスセンターがコワーキングスペースになるのであれば、他のどんな時代遅れの施設であってもコストセンターから収益源に変える方法が見つかるかもしれないのだ。